りんごの鮮度維持には欠かせない技術です

りんごは鮮度が落ちると…

 リンゴはシャッキリとした食感と瑞々しさが美味しさのカギを握ります。新鮮なリンゴの果汁の多さや爽やかさといったら、まるで体が若返るかの様な清清しい風味ですが、鮮度が下がると、それらがとたんに失われてしますます。
 その原因は、実はりんご自身にあるんです。

りんごが完熟するのに伴って、ethylene(エチレン)というガスがりんご本体から生成されます。このエチレンという物質は、植物自身が作りだすガス状のホルモンの一種で、果物の成熟を促す大事なガスなのですが、同時に果実の老化も進めてしまいます。収穫後に樹から離れたりんご果実はエチレンガスが急増するので、鮮度も急激に悪くなっていきます。

エチレンの発生を抑えたい…!

ethylene(エチレン)は低温を嫌うので、冷蔵庫等で保管するとある程度のエチレンガス発生は抑えられます。しかし、常温に戻ると再びガスの生成が急増してしまうんです。このような温度変化を繰り返すと、どんどんりんごの老化が進み品質が低下してしまうのです。たとえ収穫後にりんごを大切に冷蔵庫で保管しても、選果作業の時はどうしても冷蔵庫外に出さなくてはいけないし…いったいどうすればリンゴの老化を防げるのでしょうか⁉

りんごは収穫後も呼吸しています。その時に出るエチレンガスがリンゴの老化の原因に。

スマートフレッシュ技術の登場

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エチレンによる老化を防ぐスマフレ

通常、エチレンガスがりんごの中に存在するエチレン受容体と結合することでりんごの成熟と老化が進んでいきますが、スマートフレッシュの活性成分である1-MCP(メチルシクロプロペン)はその結合を阻止する作用があります。
あまり聞きなれない1-MCPですが、低分子の炭化水素化合物(炭素と水素だけから出来ている簡単な成分)ですので、農薬等の化学化合物や石油系薬品とは違い、人体に悪影響はありませんので安心してお召し上がりいただけます。

 また1-MCPは自然発生のエチレンに似た分子ですから、地球環境にも優しく、安全性も40ヵ国以上の国で確立されています。収穫後のりんごに一定時間くん蒸処理することで、エチレン阻害効果を十分に発揮するため、大掛かりな設備施設や労働力が必要なく、且つ人体に悪影響がないため、作業される方の健康面の不安もありません。環境にも人体にも配慮が行き届いた鮮度保持技術です。

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こんなに沢山のりんごも一回の燻蒸で処理終了
簡単・安全・安心